• 干支にまつわるエトせとら 鼠編2

    2019年11月10日

    来年、令和2年の干支はネズミです。

    ネズミは哺乳類ネズミ目(齧歯目)の数科の総称で、小さなものはペットでおなじみのハツカネズミ、スナネズミ、ハムスター、モルモット、大きなものは体長1メートル以上で体重も60キログラムにもなるカピパラもネズミの仲間です。

    なんと世界中で1300種以上が生息しているそうです。

     

    今回は私たちの暮らしにも馴染みのある、このネズミの仲間の四字熟語を紹介します。

     

    ●「鼯鼠五技

     

    ①読み方

    ごそごぎ

     

    ②意味

    「鼯鼠(ごそ)」とは「むささび」のことをいいます。

    むささびは空を飛ぶことができ、木を登ることができ、穴を掘ることができ、

    川を泳ぐことができ、地面を走ることができるという五つの能力を持つ動物ですが

    空を飛ぶことは鳥にはかなわない、木を登ることは猿にはかなわない、

    穴を掘ることはもぐらにはかなわない、川を泳ぐことは魚にはかなわない、

    地面を走ることは人間にも負けてしまいます。

    このように、いろいろな特技を持っていても、突出した技を持っていないという意味です。

    つまり、器用貧乏のこと言います。

     

    ③出典

    荀子勧学

     

    ④同義語

    鼯鼠之技(ごそのぎ)

    螻蛄之技(ろうこのぎ)

    ※螻蛄(ろうこ)はおけらのこと。

    おけらもムササビ同様、五つの能力を持っているが、すべて中途半端です。

     

    ムササビはネズミと同様に齧歯目でリス科に属します。日本では本州・四国・九州に生息していますが、近年は森林の減少などでその数を減らしています。

    左右の前肢と後足の間には大きな皮膜があり、この皮膜をうまく使って樹木の間などを滑空することができますが、滑空距離は10m程の高さから、無風状態では15~20m 、風にのれば100~200mもの距離を滑空することができると言われています。

     

    ●「偃鼠飲河」

     

    ①読み方

    えんそいんが

     

    ②意味

    偃鼠(えんそ)というのはモグラあるいはドブネズミのことをいいます。

    モグラが黄河の水を飲むという意味で、自分の器量や能力をわきまえ、相応のところで満足し、身の丈にあった暮らしをすべきだという教訓。

     

     古代中国の伝説上の聖天子『尭帝(ぎょうてい)』が、賢者『許由(きょゆう)』に天子の座を譲ろうとしたところ、許由は自分をモグラにたとえ、「モグラは大きな黄河の水を飲んでも、すぐに満腹になる」と言って、自分が今の生活に満足していて、これ以上何も望んでいないことを示し、尭帝の提案を断ったという逸話があります。

     

    ③出典

    荘子 逍遥編

    佐藤煒水

    干支にまつわるエトせとら 鼠編1

    2019年10月25日

    ようやく秋らしくなってきたと思っていたら

    早々におせち料理のカタログがあちこちで目に付くようになりました。

    そろそろ年賀状の準備を始める方もいらっしゃるようですね。

    来年は十二支の始まり「子(ねずみ)」年です。

    そこで、この年末年始は干支のネズミにちなんだ故事や四字熟語を紹介していきましょう。

    ネズミに限らず、さまざまな干支の動物にちなんだ故事成語が中国にはあります。できればこのブログでもこのような故事成語やことわざを12年、一巡(めぐ)り紹介していきたいと思っています。もっとも、私の体力が続けばですが・・・・・

     

     

    さて、ネズミは、ミッキーマウスなど愛らしい動物に描かれていますが、農耕を主とする私たち漢字文化圏の人間にとっては、大事な穀物を食い荒らす憎き動物です。

    そのため、「ネズミ」は小悪党という意味によく描かれます。

     

    ●「猫鼠同眠」

    ①読み方

    びょうそどうみん びょうそみんをおなじゅうす

    ②意味

    猫と鼠が一緒に眠る、と言う意味から、盗人を捕まえる者と盗人とが結託して悪事を働くことを表すことば

    ③出典

    新唐書(シントウジョ)中国二十五史の十九番目

    ④同義語猫鼠同処(びょうそどうしょ)

    ⑤反対語 同床異夢(どうしょういむ)

    =同じ寝室に寝ていても、見る夢の内容はそれぞれ違うという意味から、

    立場や仕事が同じでも考え方や目的が違うこと。

     

     

    ちなみに、「眠り猫」というのがありますが

    これは猫は雀にとっては天敵ですが、その猫が眠っていると雀が安心して暮らせるので、そんな平和な世の中を表わしています。

    日光東照宮にある左甚五郎作の「眠り猫」(国宝)この裏には雀が2羽彫られている

     

     

    ●「鼠窃狗盗」

    ①読み方

    そせつくとう

    ②意味

    こそこそと入りわずかばかりのものを盗むこと。小悪党、泥棒の異名。

    「鼠窃(そせつ)」は、ネズミのように人に隠れて物を盗むこと。

    「狗盗(くとう)」は、イヌが人目を盗んで食べ物をあさるように盗みを行う者。

    ③出典

    史記

    ④同義語

    鶏鳴狗盗(けいめいくとう)

    =小賢しい策略で人をおとしめようとする人やくだらない技能や芸しかない人のたとえ。

     

    佐藤煒水

    水明のお宝発掘シリーズ「水明会館図書紹介」その5

    2019年9月15日

    今回も先回に引き続きまして、少し変わった本を紹介しましょう。

    今回紹介する本は『段氏説文解字注(だんしせつもんかいじちゅう)です。

    説文解字とはなにやら難しそうな名前ですが、世界最古の部首別漢字字典のことです。

    後漢の永元12年(A.D.100年)の許慎(きょしん)によって編纂され、

    建光元年(121年)に許慎の子の許沖(きょちゅう)によって完成したといわれています。

    内容は漢字の成り立ちを解説したもので、10,000字近い漢字が収録され、部首別に編纂されています。

    これは、現在の漢和辞典の部首の発想と同じです。

     

    『段氏説文解字注』はこの「説文解字」に注釈をいれたものです。

    今は漢字の成り立ちは、加藤常賢先生に「漢字の起源」や白川静先生の「字統」で調べますが、

    これらの著書もこの「説文解字」を基礎に作られています。

     

    なお、段氏とは中国清代中期の考証学者で段玉裁(だんぎょくさい)のことです。

     

     

    水明会館にある『段氏説文解字注』は6分冊に分かれていて、函は古びていますが中身はとてもきれいです。

     

     

     

     

     

    下の写真:

    同じものを筆者も持っています。こちらは大判で1冊に収められて2色刷りです。

     

     

    佐藤煒水

    2019年青少年部展

    2019年9月9日

    水明書展の青少年部は、お陰様で盛会のうちに会期を終了いたしました。

     

    暑い中を連日書展運営のために奔走してくださった書展運営係の皆様おつかれさまでした。

    そして何より展覧会にご出品いただいた子どもたち、また保護者の皆様、ありがとうございました。

    今回の書展では硬筆部の新設と、そして幼年部の「半紙」判への変更があり、出品数がどうだろう、展示もうまくいくだろうか・・・などといろいろな心配がありましたが、ふたを開ければ出品数も昨年より増え、入場者数も台風に翻弄された昨年よりも増えました。

     

    ようねん部は半紙判で「より出品しやすく」なりました!

     

    新設された硬筆部にも200点余りの出品があり、

    日頃の競書での学びの成果が見られました。

     

     

    さて

    水明書道会は数年前から青少年部展ではにぎやかな楽しい書展づくりに取り組んでいます。

     

    そのひとつは「いいとこ見っけ島」

    子どもたちは書展を鑑賞し、感じたことをメモに記し掲示ボードに貼って帰ります。

    それは自分の受賞の喜びの声であったり、惜しくも賞を逃した悔しさであったり

    また友だちや他の子の作品の「いいとこ」であったり、来年への抱負であったり・・・

     

    その中に

    「自分も友だちも賞はついていなかったけど、2人ともがんばりました」というのがありました。

    このメモを見つけて、これぞ水明精神ではないかととても嬉しくなりました!

    賞はついてなくともがんばったよ、それも自分も友だちも、

    というのですからこの感想文に私なら「水明賞」をあげたいです。

     

     

     

    そして今年の展覧会の目玉はなんと言っても

     

    「魚へん」の漢字つりゲーム

    手作りの魚についている「つくり」と「魚へん」を組み合わせて、魚の名まえを答えるゲームです。

    楽しいゲートをくぐると魚の泳ぐ海が広がります!

     

    大きい魚は釣り上げるのもむずかしいよ

     

    あっ! 釣れた!

    「魚へん」+「弱」でなんだろう?

     

    楽しみながら子どもたちに漢字への興味をもって欲しい、そんな願いが込められた楽しいゲームでした!!

    さあ来年は4年ぶりに京都市美術館本館に帰っての水明展です。

    今年以上の盛り上がりのある書展にしたいと、すでに運営委員はいろいろと策を練っています。

     

    広報担当:堀 翠恵

    水明展青少年部の搬入陳列

    2019年9月6日

    夏に逆戻りしたような暑さの中

    本日は水明展青少年部の搬入と陳列が行われました。

     

    先に審査を受けた作品が京都市美術館別館に運び込まれ、学年別に陳列されました。

    この陳列作業は表具の業者様にもお手伝いいただきますが、

    アルバイトの方、そして何よりベテランの搬入・陳列係の役員さんが、実にみごとに賞の有無や掛け軸の色合いなども考慮しながら、整然と美しく陳列してくださいます。

     

     

    美術館の別館での陳列も2年目となり、作業も手慣れた感じです。

     

    トンカチ片手に、みごとなチームワーク

     

     

    なんと整然とした美しい仕上がり!!

     

     

    さて、いっぽう・・・

    こちらはなんと楽しげな釣り場が完成していますよ

     

    さあ! 明日のオープニングを待つばかり。

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