《月刊水明 硬筆研究》 10月号漢詩課題の解説
秋も深まり秋晴れの清々しい空気となってきています。
10月号の課題は、
明の高啓(こうけい)の「涼夜(りょうや)」。
原文は下記になります。
一聲遠笛数聲砧 月満江城夜正深
占拠胡床愛涼夜 空階移尽桂花陰

読みは、
一声(いっせい)の遠笛(えんてき) 数声の砧(きぬた)
月 江城(こうじょう)に満ち 夜は正(まさ)に深し
胡床(こしょう)を占拠して 涼夜を愛す
空階(くうかい) 移り尽く 桂花(けいか)の陰(かげ)
訳は、
ひとふしの笛の音が遠くからひびき、それに和するかのようにあちこちから砧を打つ音が聞こえてくる。
大川沿いの町に月の光が満ちわたるおりしも真夜中。
腰掛けを独り占めしてこのさわやかな秋の夜を味わっていると、
人気(ひとけ)のない階段(きざはし)を桂花(もくせい)の影が移り過ぎていった。
胡床(腰掛け)を独占し、時の移るのも忘れて涼夜を満喫する喜びが表現されています。
モクセイの甘い香りは、秋の訪れを感じられます。そのひとときを楽しみたいものです。
さて、10月11日(日)9:30から16:30に、水明セミナー「教養セミナー」として「漢詩鑑賞と実作」の講座が開講されます。場所は、水明書道会館です。
講師は佐藤煒水先生です。
先生は、詩・書・画・篆刻の「四絶」を極める文人であり、京都芸術大学の講師や近畿漢詩連盟会長などを務める書家・芸術家でおられます。
この講座では、漢詩の基本的な形式やルールについて学べます。文字数のこと、行数のこと、平仄(ひょうそく)や押韻(おういん)なども、簡単な漢詩を実際に作ってみることで、より簡単に身近に知ることができます。
初心者大歓迎の講座です。ぜひこの機会にご受講してください。
参考・引用文献 同朋舎出版「中国文学歳時記 秋上」
編集部 北川詩雪















