干支にまつわるエトせとら 鼠編1

ようやく秋らしくなってきたと思っていたら

早々におせち料理のカタログがあちこちで目に付くようになりました。

そろそろ年賀状の準備を始める方もいらっしゃるようですね。

来年は十二支の始まり「子(ねずみ)」年です。

そこで、この年末年始は干支のネズミにちなんだ故事や四字熟語を紹介していきましょう。

ネズミに限らず、さまざまな干支の動物にちなんだ故事成語が中国にはあります。できればこのブログでもこのような故事成語やことわざを12年、一巡(めぐ)り紹介していきたいと思っています。もっとも、私の体力が続けばですが・・・・・

 

 

さて、ネズミは、ミッキーマウスなど愛らしい動物に描かれていますが、農耕を主とする私たち漢字文化圏の人間にとっては、大事な穀物を食い荒らす憎き動物です。

そのため、「ネズミ」は小悪党という意味によく描かれます。

 

●「猫鼠同眠」

①読み方

びょうそどうみん びょうそみんをおなじゅうす

②意味

猫と鼠が一緒に眠る、と言う意味から、盗人を捕まえる者と盗人とが結託して悪事を働くことを表すことば

③出典

新唐書(シントウジョ)中国二十五史の十九番目

④同義語猫鼠同処(びょうそどうしょ)

⑤反対語 同床異夢(どうしょういむ)

=同じ寝室に寝ていても、見る夢の内容はそれぞれ違うという意味から、

立場や仕事が同じでも考え方や目的が違うこと。

 

 

ちなみに、「眠り猫」というのがありますが

これは猫は雀にとっては天敵ですが、その猫が眠っていると雀が安心して暮らせるので、そんな平和な世の中を表わしています。

日光東照宮にある左甚五郎作の「眠り猫」(国宝)この裏には雀が2羽彫られている

 

 

●「鼠窃狗盗」

①読み方

そせつくとう

②意味

こそこそと入りわずかばかりのものを盗むこと。小悪党、泥棒の異名。

「鼠窃(そせつ)」は、ネズミのように人に隠れて物を盗むこと。

「狗盗(くとう)」は、イヌが人目を盗んで食べ物をあさるように盗みを行う者。

③出典

史記

④同義語

鶏鳴狗盗(けいめいくとう)

=小賢しい策略で人をおとしめようとする人やくだらない技能や芸しかない人のたとえ。

 

佐藤煒水

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